平成の仲良し家族!藤原倫寧様一家
蜻蛉日記の作者、藤原道綱の母は、とても家族を大切にしていました。その家族を個々にご紹介させていただきます。勝手に。
理想の夫、父親
道綱の母は、ファザコンでした。真面目で妻子を大切にする姿は理想の夫と言えたでしょう。娘が、実際の夫があまりに浮気なのでショックを受けていると、「男ってそうゆうもんだよ。自分だって単身赴任中は、好みの侍女を寝所に呼んでたよ」なんて暴露したりする真面目さです。娘が、夫と疎遠になった後も父親の財力で生活に不自由はなかったそうですから、やっぱりパパは理想の夫だったのです。n
理想の妻、母親
父親が理想の夫なら、その妻である母も理想の妻でした。実際の本人の心の中はともかく、娘から見た母の生活は幸せそうだったのでしょう。古き良き価値観の持ち主なので、娘に「お母さんは古いのよー」みたいに思われつつも、真面目に助言し続けました。そんな母親がいまわの際に「ホントはあなたの行く末が心配よ・・」と言い残し、娘は「やっぱ心配されてたかー」と一層悲しくなるのでした。
姉妹
姉とは特に仲が良く、ひな祭りの桃の節句に二人とも夫にドタキャンされてしまい、ブーブー言いながらもなんか楽しそうでした。そんな姉が自分の夫の勧めで実家を出るとき、あまりに道綱の母が悲しむので姉の夫が「もーいい加減行かせてよ。今生の別れじゃあるまいし、恨むなら浮気ばっかしてる自分の夫恨みなよー」と捨て台詞を吐いたのです。道綱の母の夫、兼家は家族との別れに妻があまりに悲しむので呆れていましたが、やっぱりよその家の人から見るとただ事ではない風情だったのか、とハッとするエピソードではないでしょうか。
妹は少し年が離れているのかあまり仲良し話がないのですが、道綱の母が「もー出家したる!」と荒ぶっている時も、妹のお産が無事済むまではそばにいようと決めてました。ま、そのうちあれこれで出家はしませんでした。
家族愛が強いのはとても素晴らしい事ですが、結婚相手にとっては疎外感があり、「この女、俺が面倒見なきゃ」と思わないで済む理由のひとつだったのではないかと思ってしまいます。道綱の母の場合。
次回は、まさかの、侍女たちについて語りたいと思います。
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