今昔とんでも物語【96】ヤングな旧友

親しげな子供

今回も、文殊様からみのお話です。平安時代末期に編纂された説話集、「今昔物語」の中から、特に心に残る「とんでもない」話をご紹介していきます。

律師・清範のお友達(17巻38話より)

雑なストーリー①・昔、とても優れた学僧がいました。文殊の生まれ変わりと言われた人です。そしてその学僧には友人がいました。その友人は役人として働いていて、ある時出家をして僧になったのですがその前から二人は仲良く交流していました。ある時、学僧は僧になった友人に数珠をくれました。しかしその学僧は病で亡くなってしまいました。

雑なストーリー②・それから4、5年後の事でした。僧は中国に渡って皇帝に拝謁しました。すると、皇帝の息子である4、5歳の皇子が僧の方にトコトコと走ってきました。

雑なストーリー③・そして僧に向かって日本語で「その数珠、まだ持っていてくれたんだね」と言ったのです。手には友人の学僧からもらった数珠を持っていたので僧は驚きました。そしてその皇子が友人の生まれ変わりだと確信しました。僧が皇子に「どうして中国にいるのですか?」と聞くと「ここで導かなきゃいけない人がいるんだよー」と答えて走り去っていきました。

雑なストーリー④・僧は思いました。『あの友人は、文殊の生まれ変わりだと言われてたけど本当だったんだ。こんな遠くまで生まれ変わってご苦労様だね…』と感慨深く皇子の走り去った方向を拝みました。この話は僧と一緒に中国を往復した人が語って伝わったという事です。

野式部の雑な感想

前世や霊などのお話、とても好きなのですが、信じたいと願うがゆえなのか凄く疑ってしまいます。テレビで霊視して家の置物とか当てるのも「前もって調べたんだろう」と思ってしまいます。前世についても考えるほど分からなくなる時があります。しかし先日、天国へと旅立たれた美輪明宏先生のお話は興味深いものでした。ご自身が天草四郎様の生まれ変わりと仰るのはさもありなん、ですが「天草四郎の生まれ変わりの一人」と仰ったのにはしびれました。何人かに分散されたそうで、確かに偉大な人物の前世を一人では支えきれないかも、と思いました。美輪様と同じ時代を生きられたこと、とても誇らしく思います。

次回は「今昔とんでも物語【97】」を、お送りします。土曜ワイドか火曜サスペンスか、というお話です。


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