今昔とんでも物語㉗「平安怪力女伝1」

三本以上でも折れる

平安時代末期に編纂された説話集、「今昔物語」には、沢山のお話があります。かなり自由な、その中でも、特に心に残る「とんでもない」と思える話をご紹介していきたいと思います。今回は、怪力を授かった女性のお話です。

平安時代のバイオジェックジェニー!

雑なストーリー①・昔、地方の国に、強くて実力のある相撲人がいました。相撲人には妹がおり、同じ屋敷の別の局に住んでいました。ある日、妹の部屋に、強盗が押し入り、妹を人質に取りました。

雑なストーリー②・それを知った相撲人の従者は、慌てて主人に報告に走りました。しかし相撲人は「あらま。あっそー」と全然心配しません。従者は驚き、人質にされた姫君はご無事なのかと、相撲人の妹の部屋を覗きに走りました。

すると姫君は強盗に後ろから抱えられ、刀を押し付けられていました。「絶体絶命!」と従者が驚いていると、ふと、姫君が目の前に散らばっていた弓矢に手を伸ばしました。そして何と、指の腹で硬い矢の節を、まるで柔らかい物かのように、押しつぶしたのです。

雑なストーリー③・それを見て、覗いていた従者はとても驚きます。どうりで主人は自分の妹の身を案じない訳です。強盗も同じものを見ていて、か弱いと思って人質にした女が、実はとんでもない怪力と知って恐怖を感じます。慌てて相撲人の妹の部屋から逃げ出しますが、家の者に追いかけられ、捕まってしまいます。

雑なストーリー④・強盗は縛られ、相撲人の前に引き出されます。相撲人は「お前は悪い奴だけど、妹に怪我をさせた訳ではないし許してやるよ。妹の力と言ったら俺以上なんだから、ホント危なかったけど助かった命だからね」と脅して解放してやりました。

野式部の雑な感想

 ほっそりとした美女が実は怪力。いかにも意外性があり面白いです。この女性は怪力のおかげで無事でしたが、もし男性に生まれていたら、兄以上に強く有名な相撲人になれたのに、と思うと残念です。生まれたのが早すぎた、とゆう事なのでしょうか。

 昔、テレビ放映していた海外ドラマ「バイオニックジェミー」を思い出します。交通事故で損なった部分を、機械で補ったジェミーが、その特性を活かして任務を果たしていくストーリーです。並外れた能力で任務をこなす大活躍の反面、孤独と悲しみを抱えて生きる物語だと子供心に感じたものです。

次回は「今昔とんでも物語」㉘を、お送りします。次回も怪力を授かった女性のお話です。


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