源氏物語・私の嫌いな男君BEST5②
第4位 朱雀帝(院)
身分、年齢、容姿、人柄まで、幅広い女性達が登場する「源氏物語」は、まるで女の百貨店。「好きな女君ベストテン」を前回まで発表してまいりまして、今度は「そうだ!男君シリーズやろう」と思い立ちましたが、女君と比べると、魅力に欠ける所は否めません。とゆう事で、嫌いな男君、ベスト5、を始めたいと思います!
親の因果が子に報う…脇役キャラ!帝なのに!
雑な人物紹介・桐壺帝の正妻、弘徽殿の女御。その一人息子、朱雀帝は、光源氏の異母兄弟。とっても強気な母、弘徽殿の女御の子とは思えない、朱雀帝は、弱気です。
ここが嫌だ!①悪女に夢中で踏んだり蹴ったり
朱雀院に仕えることが決まっていた美女、朧月夜。しかしある夜、彼女は宮中で、光源氏にナンパされます。その口説き文句が「騒いでも無駄だよ。僕は何やったって許される立場なんだからね」ときたもんですから、朧月夜も不可抗力で関係を持ったとも言えるかもです。しかしこの後も二人の関係は続きます。
「朧月夜」と言えば、帝と光源氏に愛された、超絶モテ女。憧れる女性も多いかとは思いますが、私はとても好きではありません。奔放と優柔不断は違うと思います。しかも帝の好意の上に胡坐をかいて浮気するような。同じように(細々違うけれども)2人の貴公子の間で苦しんだ浮舟は、入水するほど追い詰められたとゆうのに。立派な後ろ盾があると違うわね~と嫌味を言いたくなります。
ここが嫌だ!②母と恋人、異母弟の間で板挟み!
折角の帝の身分ですから、弟と浮気した人なんてきっぱり忘れればいいかと思います。結局、朧月夜と光源氏の事がバレた時(二人でいる部屋に、彼女のお父さんが飛び込んで来た)朱雀帝の母親が激怒しまして。大事になる前にと光源氏はセルフ島流しに出たのですが、ある夜、朱雀帝の夢にパパがに出てきて、自分を睨んだ、すると目の病になってしまったので「これはパパが弟の事で怒ってんだわ…」と光源氏に京に戻るように指示するのでした。正直、気が弱いと思います。どうにも光源氏の方が悪いでしょ。罪悪感でそんな夢みたのでは。もし弟が悪くないと思うなら母親に色々言われても無視して、京に居られるように守ることも出来たのでは。ブレブレなんですよね。間違っていたとしても、信念のある人の方が魅力的だと思います。
とはいえ、光源氏がセルフ島流ししたからこそ、明石の君に出会い、娘を授かるのですから、全ては宿命かも知れません。となると1人、割を食う朱雀帝なのでした。
ここが嫌だ③さらに続く悲劇…愛娘の受難。
若き日の恋愛事件だけでは話は終わりません。朱雀帝がいよいよ、譲位して出家しようとした時、気がかりは可愛い娘、女三宮。ネズミの嫁入りではありませんが、最高の婿を探そうと考えたら「弟の光源氏しかいないっしょ!」との結論に。しかしこの結婚は、多方面に波紋を広げる、残念な結果に終わります。娘の出産祝いにパパが駆けつけますと、ぼんやり娘が必死の形相で、何が何でも出家したい‼と言い張りますので、思わずOKするのでした。この時、朱雀院は、光源氏が理想の夫ではないと思い知るのです。もっと早く気付こうよ、これまでも危険サイン、チカチカ出てたでしょうが!と言いたくなります。
国の最高位にありながら、残念な人生。もしかしたら光源氏は、母親に意地悪した弘徽殿の女御への復讐を息子である朱雀帝にしたのかも、なんて思ってしまいます。
次回は、「嫌いな男君、第3位」をお送りします。
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